まちの鍼灸師が学会に行くことについて

今年もとってもギリギリに抄録の登録を終えました・・・。
昨年、宮城県で開催された全日本鍼灸学会。日本の鍼灸師が集まる1番大きな学会で発表させていただきました。

学会で発表している様子です。不思議と緊張しなかった・・・

実は2019年にも学会で発表するべく準備をしていました。その時は新型コロナの流行により学会そのものが開催されず抄録に掲載されただけとなりました。
今となっては遠い思い出です。1人でこれでいいのか?と思いながら登録して、全く自信が持てなかった最初の発表。あの時は独立して反応点治療の成果を知らしめたい!という思いがあったのかもしれません。

昨年、5年の月日を経てまたもう一度やってみようと思ったのは仲間の存在がありました。
私が所属している鍼灸師がメンタル鍼灸を学ぶオンラインサロン「ここちめいど」で2023年に発表した仲間鍼灸師に衝撃を受けたのでした。
パソコンも苦手、1人で長く鍼灸師として働いてた女性鍼灸師さん。鍼灸師としてのキャリアも、結婚、子育てと忙しくしているであろう彼女の「それでも業界に自分が出来る恩返しがしたい。学会で発表したい」と思っていたという話を聞いた時にはとても驚きました。
あの時の私は業界に自分が出来ることなんて何もない。と思っていました。
彼女が1人では成し遂げられなかったことをここちめいどでしているのを目の当たりにしたときに私ももう一度学会で発表しようと思ったのでした。

昨年はリウマチの治療をしている女性を鍼灸でサポートした症例を学会で発表しました。
リウマチの治療は早期の治療が勧められています。そして、今は新しい薬がどんどん出てきて症状を軽減させたり、関節の変形を起こさずに済む方も出てきています。
ただ、薬の副作用や、その人に合う治療薬を見つけるまでの時間が辛いことがあります。
とはいえ、薬が合うまでの辛い間我慢しながら生活を送るというのはとても大変です。
そこでの出番が鍼灸。
痛みのコントロールに鍼灸ができることがあります。心も体も1人で治療を続けるのは辛い時があります。
そんな時に一緒に乗り越える力に鍼灸師がなれる。そんな事を教えてもらった症例を学会で発表しました。
病気の知識を学ぶこと、薬について学ぶことなど鍼灸師がやることはたくさんありますが
それも含めて面白い。
一回では良くならない、けれど続けることで、患者さんに寄り添い、心と体の両方を整える鍼灸の魅力は学会で発表する。という経験を経て私に沢山のものを教えてくれましたし、気づかせてくれました。

そして、今年もここちめいどの皆さんに支えてもらいながら、学会で発表します。
今年は円形脱毛症。
実は円形脱毛症や脱毛症は鍼灸で良くなる症状です。
ですが、まだまだ知られていない。鍼灸でどうして良くなるの?と思われてしまう。
その理由に学会で発表されている論文が少ないということが挙げられるそうです。
皮膚科で良くならなかったら?諦めるしかないのか・・・
そういう方が最後の望みをかけて鍼灸院の門をたたきます。
でも、出来れば最初から皮膚科の治療と一緒に鍼灸を受けてもらえたら、どんなにいいだろう。
巷には育毛や発毛鍼灸と謳っている鍼灸院も多いですが、医療の業界では認められていない。
このギャップが私の発表で埋まるとは思っていないのですがこういう行動の積み重ねが出来る事ってあるはず。今はそう思っています。

今年は愛知県開催!
地域の美味しいものを食べる!はないけど、ここちめいどメンバーや全国の鍼灸師さんに名古屋の美味しいもの食べて帰ってもらわなくてはという新たな目標もあります。
とにかく抄録登録終わって本当に良かった・・・。
次は本番に向けての準備です。がんばるぞー