関節痛にお悩みの方へ|原因や季節や気圧の影響と鍼灸での治療について

関節の痛みや違和感は、多くの方が抱える悩みの一つです。特に年齢を重ねると、加齢による関節の変化に加え、寒暖差や気圧の変化、血流低下など、日常の環境要因によって痛みが強くなることがあります。

関節痛は放置すると動きが制限され、生活の質(QOL)が下がる可能性があります。この記事では、関節痛の原因や鍼灸による改善方法、セルフケアを、データとともに解説します。

関節痛の主な原因

関節痛の原因は一言で「関節が痛むこと」といっても、その背景には構造的な問題、生活習慣、環境要因、加齢による変化など、さまざまな要素が絡み合っています。ここでは大きく4つに分類して解説します。

1. 加齢による関節の変化(変形性関節症など)

  • 軟骨の摩耗
    関節の表面を覆う軟骨は、加齢とともにすり減ります。軟骨がすり減ると、骨同士が直接接触しやすくなり、痛みや炎症が起こります。
  • 関節液の減少
    関節液は関節の滑りを良くする役割がありますが、加齢で量や質が低下すると動きが硬くなり、こわばりや痛みが生じます。
  • 筋力低下の影響
    関節を支える周囲の筋肉が衰えると、関節への負荷が増え、痛みが悪化します。特に膝や腰、肩に症状が出やすいです。

2. 怪我・使いすぎ(スポーツや日常動作による負荷)

  • 急性の外傷
    捻挫、打撲、骨折などによる関節痛は一時的な炎症や損傷が原因です。
  • 慢性的な負荷(オーバーユース)
    長時間の立ち仕事やパソコン作業、スポーツで同じ関節を使い続けることにより、腱や靭帯に微細な損傷が蓄積され、痛みや炎症を引き起こします。

3. 生活習慣や体質の影響

  • 肥満や体重増加
    体重が増えると膝や腰など下半身の関節に負荷がかかり、痛みが生じやすくなります。
  • 運動不足
    筋力や柔軟性が低下すると、関節の動きが制限され、痛みやこわばりが出やすくなります。
  • 食生活や栄養不足
    コラーゲンやミネラルの不足、過剰な糖質・脂質摂取は、関節や軟骨の健康に影響することがあります。

4. 環境・季節要因(気圧・寒暖差・湿度)

  • 低気圧や天候の影響
    気圧が下がると関節内圧が変化し、痛みを感じやすくなります。俗に「天気痛」と呼ばれる現象です。
  • 寒暖差や冷え
    冷えると血流が悪くなり、関節周囲の筋肉や腱が硬くなります。特に膝や肩など末端に近い関節で痛みが強くなることがあります。
  • 湿度の影響
    湿度の高低は関節のこわばり感に関係することがあります。高湿度時には関節液が変化して動きが鈍くなることがあります。

5. 内科的・全身疾患との関連

  • 関節リウマチや痛風などの疾患
    自己免疫や代謝異常による関節炎は、慢性的かつ進行性の痛みを引き起こします。
  • 骨粗鬆症による骨折や圧迫骨折
    特に高齢者で、骨密度が低下するとわずかな負荷で痛みや変形が生じやすくなります。

まとめ:原因を理解して対策を

関節痛は一つの原因だけで起きることは少なく、多くの場合は加齢、使いすぎ、生活習慣、環境要因が複合的に影響しています。

  • 加齢や生活習慣による痛み → 鍼灸や筋肉調整で改善可能
  • 気圧や季節変化による痛み → 血流・自律神経を整える鍼灸が有効
  • 病気が関係する場合 → 早めの医療受診が必要

ひざが痛くても通院せず我慢する患者が多い

関節痛にまつわるデータの一例として膝の痛みと通院に関するデータのアンケートを取っている企業がありましたので紹介します。

このアンケート結果を読み解くと、『ひざに痛みがある方』のうち『通院している方』は18.3%となったそうです。

8割以上の方は、ひざが痛くても我慢していたり、通院してみたけど効果を感じられなくやめてしまうということです。

膝の痛みと通院状況(強調表示)

膝の痛みと通院状況

膝の痛みの状況

現在膝が痛い方は 17.5% です。

膝の通院状況(痛みがある人)

通院中の方は 18.3% です。

どのような治療を選択しているのかアンケート結果を確認すると、上位から『ヒアルロン酸注入』、『内服薬』、『運動療法』、『生活習慣の改善』、その他という治療を選択しています。

セルソース株式会社のデータを参考(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000024685.html)

月花では来店理由として比較的上位である関節痛なのですが、このアンケートでは、鍼灸治療は選択肢として登場しておらず関節痛の治療方法として、認知している方は少ないのだなと感じています。


鍼灸で関節痛が楽になる理由

関節痛に対して鍼灸が効果的な理由は、大きく分けて以下のポイントがあります。

鍼灸の主な効果

  • 血流改善:冷えやこわばりをやわらげ、痛みを軽減
  • 神経・筋肉の調整:関節周囲の筋肉をほぐし、可動域を改善
  • 自律神経の安定:天気痛やストレスによる痛みを軽減

自宅でできる季節別関節ケア

梅雨・雨の日

  1. 入浴で体を温める
  2. 軽いストレッチで血流促進

夏の冷房対策

  1. 腰や肩を冷やさない服装
  2. 温湿布で局所の血流改善

秋冬の寒さ対策

  1. 軽いストレッチやウォーキングで筋肉をほぐす
  2. 温かい食事や入浴で全身の血行を促進

まとめ

  • 関節痛は加齢だけでなく、寒暖差・気圧変化・血流低下などの影響も大きい
  • 鍼灸は血流・神経・自律神経を整え、痛みの軽減や体質改善に有効
  • 自宅ケアと併用することで、季節に負けない関節の健康を保てる

関節痛でお悩みの方は、鍼灸で症状の改善を目指すことを検討してみてください。

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