五十肩の症状と鍼灸について

五十肩(ごじゅうかた)として知られている、肩関節周囲炎は、40~60代に多く発症する肩の痛みと、関節の動きが悪くなる可動域制限を主な症状とする疾患です。

【五十肩の主な症状の特徴】

1.肩の痛み

  • 鋭い痛みや鈍痛が持続し、動作時に特に痛む
  • 夜間痛(就寝中にズキズキ痛む)がある

2.可動域制限

特定の方向に肩が動かせない(例:髪を結べない、ズボンの後ろポケットに手が届かない)

3.日常生活動作(ADL)の困難

服の着脱・洗髪・エプロンの結び目などが不自由に


【時期別の症状】

五十肩は、時間の経過とともに症状が変化していきます。

時間経過による五十肩の症状
  • 急性期
    発症~数週間~数ヶ月
    • 痛みが最優先
      • 肩を動かしたときの鋭い痛み(動作時痛)
      • 安静時でも疼くように痛む(特に夜間~明け方)
      • 痛みで寝返りが打てないことも
    • 痛みの範囲
      • 肩全体から上腕(二の腕)や首に広がることも
    • 動作制限
      • 痛みのため無意識に肩をかばい、動かさなくなる
      • 髪を梳かす、服を着るなどの動作が困難に
  • 慢性期
    数ヶ月~1年
    • 痛みは軽減するが肩が固まる
      • 炎症より関節包の癒着が主体に
      • 肩が「凍った」ように重だるく、可動域が極端に低下
    • 特徴的な可動域制限
      • 横に上げる:45~60度以上上がらない
      • 手を背中に回す:腰や背中に手が届かない
      • 手を外にひねる:ドアノブを回す動作が困難
  • 回復期
    数ヶ月~2年

    自然に痛みと可動域が改善。ただし、適切なリハビリをしないと可動域制限が残存する場合も


【注意すべき「五十肩に似た疾患」との違い】

五十肩と似た症状の病気は腱板断裂石灰性腱炎頸椎症変形性肩関節症など複数あり、自己診断では病気の特定が難しいです。

場合によっては手術などの手段が必要なこともありますので、医師の診断を仰ぐことをおすすめします。


五十肩に鍼灸を用いることについて

五十肩の治療に鍼灸が使われることは比較的よくあります。

五十肩に対する鍼灸治療の有効性に関する研究を大学などの公的機関が行っていたり、WHOのセミナーなどでも触れられたりしています。

当サロンでも五十肩でお悩みのお客様が来店されることが多いです。鍼灸にご興味があれば、安心してご相談ください。

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