すっかり案内が遅くなってしまったのですが、昨年実施したクラウドファンディングが達成し、4月から町の鍼灸院での研究が始まりました。
そして、はり灸サロン月花もこの研究に協力している鍼灸院の一つです。
私個人としても鍼灸師になって初めての試みだったりします。
そして、この試みが患者さんにどう伝わるのかは少し不安でもありました。
鍼灸が困っている人のお役に立てる
このことを多くの人に知ってもらうために街の一鍼灸師ができることなんてない。
そう思っていた時期もありました。
2018年に独立してこれまで色々な症状にお困りの患者さんの治療に携わらせていただいていました。
耳鳴りから片方の耳の聴力が完全になくなってしまった方、脱毛症で皮膚科の治療も効果がなく困っていた女性、耳鳴りからお仕事を休職していた女性。
どの方もダメもとで鍼灸を受けてみる。という方が多くいらっしゃいました。
定期的な治療により症状が改善していくたびに患者さんの
先生に出会えて良かった。
鍼灸ってこんな効果があるんですね。
と言われるたびに、病院に行っても良くなる方法が見つからない・・・
この病である自分を諦めなくてはいけないのか。
そう思って途方に暮れたことがある私の過去がうずきます。
私は当時鍼灸によって救われたわけではないのですが今その時の気持ちが患者さんのお顔が明るくなる時に、元気になった姿を見るたびに昇華させていっている気がします。

研究対象というとモルモットと思われる方もいるかもしれません。
が、この研究は痛みがある方が病院に行っていても、行っていなくても、鍼灸治療によって改善するということを日本にいる多くのかたに伝えるための研究です。
そんなに効果がある鍼灸なのに、それが伝わらないもどかしさを感じている鍼灸師も少なくない(と思っています。)。
この研究が町の鍼灸師によって始められているそのことを知ってほしいと思います。
元々、定期的に通われている患者さんが多いうちのサロンは初めましての方が予約が出来る枠が少なく通えない、と思っている方も多いかもしれません。
が、個人的には無理しても一度来てみて、自分の体の可能性を感じてもらえたら・・・と思うばかりです。体を見てみてないとなんとも言えないのが辛いのですが、どの方も「もっと早く来ておけば・・・」という方が多いのです。
だからこそ、最初の一歩を踏み出すのは怖い。
そう感じている人こそ、最初の一歩を踏み出してもらえるきっかけがあるといいなと思います。
私がこの研究の意義を感じるのは自分1人では出来ないということです。
私1人がすごくなっても、助けられる人の数は知れてる。そして、1人でも多くの人を助けられるのが私しかいないのだとしたら、それはとっても無謀だし、救える人すら救えなくなるのは目に見えています。
だからこそ、日本全国で困っていて、この症状、なんとかならないの?
病気のために全てを諦めないといけないの?という気持ちと「今」戦っている人の傍に鍼灸があることを知ってほしい。と思います。
研究に参加することになったのは全くの偶然ですが、こうやって研究に参加出来ることが嬉しく、来年の3月までに新たに出会える患者さんに鍼灸の可能性を伝えられる鍼灸師でいたいと思っています。
